5年の福井大学附属国際原子力工学研究所と試験研究炉
Date :2017-03-28((Thr)

横綱の本割、決定戦と2番続けて勝つ底力に度肝を抜かれる思いだ。立ち合いの変化には勝利へのこだわりを見た。劣勢でも最後まで諦めない。春は異動や入学の季節。横綱の闘志に力をもらった人も多いだろう。

2012年(平成24年)福井大学附属国際原子力工学研究所が敦賀キャンパスへ移転して5年。今年より新たに学部生を迎い入れる。新たな段階をなる。
一方、東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の事故の発生から今月11日で6年がたった。廃炉作業は着々と進むものの、終了までは40年程度の長い年月が必要といわれる。

原子力関連の研究を行う大学では、廃炉を後押しするため、次世代を担う人材の育成や廃炉に有用な技術開発を進めている。福井大学附属国際原子力工学研究所の一宮正和客員教授は、粒子の運動を高精度に計算する「SPH法」と鋳物を使い、原子炉の燃料が炉心溶融によって溶け落ち、固まっていく過程を計算する手法を開発した。着々と成果をあげている。

ところで、もんじゅ廃炉後、試験研究炉の敦賀市での設置が話題になっているが、大阪にある近畿大の研究用原子炉が、4月に運転を再開する。福島第一の事故後、新規制基準の下で、研究炉として初めて再開にこぎ着けた意義は大きい。
2014年2月に定期検査で運転を停止した。

新規制基準に基づく審査をこの年の10月に申請したものの、原子力規制委員会による審査が長期化していた。

その後、近大は、防火扉を交換し、原子炉を停止させる制御棒を多重化するなど、約1億円を投じて設備を大幅に改良した。ようやく今月、最終段階である規制委の使用前検査にパスした。

原子力に携わる人材を育てるには、実際に原子炉を操作する体験が重要になる。近大炉の熱出力は、豆電球並みの1ワットだ。

私も若い頃、学んだが、構造は単純で、安全性が高い。教育用として最適だと言える。長期停止前、他大学を含めて毎年100人以上の学生が近大炉で実習していた。運転停止中は、韓国の大学の研究炉に学生を派遣して、しのいでいた。今後は、安定運用が求められる。

東日本大震災で原子力が逆風となり、もんじゅ廃炉後、
原子力機構の敦賀での採用もなくなった。しかし、長期的なエネルギーの日本での安定供給を考えると、原子力分野の人材がで、優秀な人材の必要性は必ず増している。厳しいなりに将来を考えて、試験研究炉の設置に向けての検討をはやめるべくではないか。

春風や闘志いだきて丘に立つ(高浜虚子)、そんな気概がほしい季節だ。

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