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若狭湾エネルギー研究センター設立10周年・・・。
Date:2008-11-18(Tue)

私の4年半前のブログ(2004.4.15)から紹介したい。『敦賀市長谷にある若狭湾エネルギー研究センターの方向性が見えなくなっている。西川知事の拠点化計画とはいったいどんなものだろう。「もんじゅ」の改造工事入りの判断材料に挙げているエネルギー研究開発拠点化計画を本年度内に策定するとか。若狭エネ研とは、別物とか。私は、ハコモノ行政でいくら施設を造っても時間と金、そして何よりも人材がいなければ、「絵に描いた餅」になってしまうと、主張もしてきた。それには、若狭エネ研の充実が何よりと思う。

ところが、今日の若狭エネ研の理事会で、新理事長に県の石井佳治出納長が兼務で就任するとか。優れた人材も呼べないことか。兼務とは、人材のいないことを内外にさらけ出したことになる。現理事長は東工大名誉教授の垣花秀武さん、私にとっても大恩人でもある。旧民社党の顧問的な存在で、エネルギー政策をこと細かく指導していた。病気で倒れて以来、敦賀に顔をみせることはなかったが、日本ではじめての国際原子力機関(IAEA)の副事務局長であり、日中原子力協定の影の功労者でもある。また、政府の原子力政策を痛烈に批判したため、日本の原子力委員会の委員、そして委員長と歩むべき人物でもあったが、その職を逃してしまった、気骨の人でもあった。

「地域密着」型へとの報道。本当にこれでいいのだろうか。未だに発展途上の研究施設。大きく方向転換することになる。確かに、「人、モノ、金」と十分ではなく、道半ばである。地域密着型といって、はたして何があるのだろうか。これからが、地域とも共にする研究機関でもあるはず。県行政の曖昧さが気にかかる。研究とは腰を入れて、ある意味では今が我慢の時期でもあった。陽子線のがん治療は、競争相手もおり、保険適用など厳しい環境だがこれからが、正念場である。

設立の意味合いは、原子力を軸に、福井から国内外に先端的技術や情報を発信する研究機関であった。目標は大きく、その活用がこれからというのに、方向転換とは情けない限りでもある。従来の延長線上での地域密着ならわかるがどうも、そうではないらしい。文部科学省と経済産業省が所管する財団法人で、電力や国の電源三法交付金で人件費など支えてきた。陽子線治療の最先端技術から地場産業への技術移転に重心を移すとか。研究の速度、スピードは、確かに速くなっているが、基礎研究も含め、まだ10年、今ひとつの辛抱がなさ過ぎる。福井県の息長い、腰の据わった対応を求めたい。』

その後、県は、陽子線がん治療施設を福井市の県立病院に建設をはじめ、若狭エネ研の現理事長は、旭副知事だ。

一方で、今月8日、県エネルギー研究開発拠点化推進会議で、来年度から始まる新規事業として、JR敦賀駅西開発エリヤに、検討が深まってきた連携大学の建設に加え、レーザー技術やもんじゅのデータ解析など3研究施設からなる「プラント技術産学共同開発センター」(3000平方メートル)を2012年度までに、原子力開発機構が行うことを表明している。但し、発表では、敦賀市街地としているが、ほぼ駅西地区といっていいだろう。

岡崎俊雄理事長は「将来の実証炉、実用炉に向け、敦賀が国際的な一大拠点になるよう努力したい」と述べ、一方で、西川一誠知事は「計画が始まって足掛け5年。目に見える形で成果が出ないと県民の理解が得られない」と述べ、県は、もんじゅ再開と絡め、国や事業者にさらなる協力を求めている。

敦賀市でのアトムポリス構想から三十数年、若狭エネ研建設から連携大学、「プラント技術産学共同開発センター」、これに訓練センターが加わり、本格的に目に見える形での施設が整うことになる。

15,6年前か、若狭エネ研の準備室のあったプラザ萬象で、元理事長の垣花さんが「長谷(現若狭エネ研)は、奥が深い。装置は古くなるが、実績と研究成果を積めば、人材と資金が自然に集まる。新たな実験施設や医療施設建設も可能だ。」との言葉が頭から離れていない。

拠点化はアトムポリス構想の延長線と私は、受け止めている。現状の若狭エネ研は、研究成果はそれなり積まれたものの、人材も資金も集まっているとは言えない。その上、陽子線がん治療施設を県立病院に移してしまい、今回の拠点化とは、あたかも別物かのように、進めている。

原子力研究開発機構と文部科学省は、真剣に拠点化計画に予算をつけて、形として実現しようとしている。このことは評価もし、今でしかできない知事、市長の政治的な駆け引きの成果でもある。

ただ、完成後、15,6年たった時、どうか、という問いかけをしている。現状の若狭エネ研を考えると、疑問符が生じるからだ。西川知事が言う「目に見える形で成果」というが、その後が問題だ。行政や政治は、形を造ることは得意だが、運営が弱い。将来性は二の次になることが多い。あちらがダメだからこちらという発想には、限界がある。
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