理念なき、ビジョンなき市庁舎移転
Date :2017-05-05(Thr)

先日、ある先輩から「敦賀市の成り立ちをしっかり勉強しろ、そしてかつてに先人が積み上げたまちづくりを検証して市庁舎問題を考えろ」と教わった。

そのひとつがが、大道安次郎の論文で「敦賀市の戦前と戦後の地域構造の変貌をめく"って」である。

地方の小都市であり、山に囲まれた田園都市であり、現在の中央町に市庁舎を移転したりゆうもそこにあるとも思った。移転により市庁舎を中心に道路網が整備され、道路には花が植えられ、品格ある町として成長過程だとも感じた。

「5月に町の中にいる者は、自分の春を失う」。春の遅い英国のことわざという。お天気博士の愛称で知られる倉嶋厚さんの著書に教わった。

もともと春の祭りであったメーデー(五月祭)を飾る花を求めて、英国ではこの季節に野や森に遊ぶ習慣があった。

好天続きの大型連休だ。野外に出て鮮やかな新緑の景色を楽しむ人も多いことだろう。振り返れば昨年の今ごろ、晩春の芽吹きのみずみずしさに気付く余裕もなく、風景は暗いモノトーンを感じていたのかもしれない。まさしく「自分の春を失う」日々だったと改めて思う。

まちづくりは、まさに積み重ね。花が咲くと来年はもっときれいに咲くだろうと考え、小さな苗木の10年後、50年後の姿を想像する。いちばん肝心のものはわたしたちの未来にある。新しい年を迎えるごとに高さとうつくしさがましていく。

まちづくりの道のりは先人の知恵の結晶でもあり、市庁舎の建て替え問題も先人の結晶である現在地か、新たな発想でのまちづくりか、自ずとそこには理念が必要であり、明日への展望が必要とも思う。残念ながら、プラザ萬象敷地案には中心市街地活性化の文字しかなく、そこに移転する理念とも言うべく理由や将来の発展のビジョンが描かれていない。

先人の結晶である敦賀市のまちづくり、市庁舎、道路から植栽、花に至るまで、市民の財産だけ、拙速はさけ、しっかり考えた選択が必要だ。今回の市の説明資料、あまりにもお粗末だし、理念なきビジョンなき移転は失敗する。
スポンサーサイト
【2017/05/05】 | ページトップ↑
| ひとことトップ |