災害の教訓から学ぶ市庁舎問題
Date :2017-05-09(Tue)

災害時の対応で熊本地震における市庁舎の重要さが見直されたといっていい。なかでもテレビでも報道された宇土市の本庁舎は、五階建ての四階部分がつぶれ使用不能になった。本震後の数日間は屋外に張られたテントで業務を行い、電話は一回線だけ。庁舎に行政文書が残ったままで、住民の避難や罹災証明発行に大きな遅れを生じた。同程度の地震が敦賀市で発生したら、ほぼ同じ状況になることが予想される。


もうひとつの教訓が洪水被害だ。2年前の常総市役所は東日本大震災で被災した後、元の場所で耐震化による再建はしたものの、豪雨で再び被害に遭った。水害や津波の危険が指摘されていても、地域の顔でもある自治体庁舎が移転することができなかった。

豪雨で庁舎内は高さ60センチまで水に漬かり、非常用電源も含め停電に。投光器を使っての対応に追われ、外部との連絡や資料印刷にも大きな支障が出た。市役所は危険予測地図で浸水想定区域に入っていたこと事態にも大きな誤りがあったと指摘され、さらに「命綱」の非常用電源を守る手だてはなかった。

敦賀市役所は近くに防災センターあるものの、地下に非常用発電機があり、これも課題だ。

東日本大震災での地震や津波による被災した自治体庁舎は少なくない。直後の初動対応が極めて重要だとの指摘だ。先ずは消防との連携だ。それも顔をつく合わせての初動対応が重要との指摘だ。幸い、敦賀市は消防本部が市役所と隣接している。

これらの教訓を検証しても、災害時の市役所庁舎は、司令塔であり、その後の復旧、復興に欠かせない存在だ。初動はもちろん、復旧復興で市役所、消防、自衛隊などの連携が重要な事は、どのさいがいも同じだった。

庁舎の耐震化はもちろんだが、笙の川と木の芽川の洪水対策も忘れてはいけない。プラザ萬象敷地での移転は、現在地より、さらに危険性を増し、それも木の芽川の近さから氾濫となれば5分ともたない区域となる。幸い、現在地であれば笙の川との距離と浸水対策を講じれば、さらなる機能強化となる。

また、地震直後の消防本部との連携を考えれば、現在地にまさるものはない。いずれにしても今回の市庁舎問題の最も重要な視点は地震、洪水などよる災害対応だということを忘れてはならない。



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