介護現場の不安と悲鳴
Date :2017-06-02(Fri)

先々月、有効求人倍率は福井県が1.94倍で前月比0.05ポイント上昇し、東京都に次いで全国2番目。いっぽう、先月ハローワーク福井1.78とハローワーク敦賀1.50と雇用情勢は、原子力発電所の長期停止の影響もあって福井と比べて低い状態が続いている。

ただ、敦賀のハローワークでも必ずとあるのが、介護職。福井新聞で「3月に発表された2016年度の介護福祉士国家試験の合格者が、福井県内は320人で15年度(661人)に比べて半数以下に落ち込んだ。今回から実務経験者を対象とした受験資格に450時間(無資格者の場合)の研修が追加され、全国的に受験者が激減したことが主な原因とみられる」とある。

超高齢社会を迎え、介護職の専門性を高めることは時代の要請と言える。高い専門性が処遇向上につながるメリットもあろう。その意味で研修義務化の狙いは理解できる。

問題は、資格取得希望者の現場で、新たな条件に対応する環境がまだ整っていないことだ。

介護職の中核的な役割を担う介護福祉士の重要性は今後、高齢化が進む敦賀でもさらに高まる。全国的にもそれに応える、受験しやすい体制の整備が整っていないことだ。高齢化が進む地方へ行けば行くほど、そんな余裕はない。
 
介護現場で働きながら資格取得を目指す人も多いが、現場ではそんな余裕がない。また負担は大きい。施設側にも、職員が研修で不在となる間を補う要員が必要になる。

介護福祉士になるには、《1》専門学校など養成施設で資格取得《2》福祉系高校卒業後に国家試験に合格《3》3年以上の実務経験を経て国家試験に合格―の方法がある。

最も多いのが《3》の実務経験者で、全体の8~9割を占める。この層に、たんの吸引など医療的ケアの研修が義務づけられた。

しかし研修は最長で半年もかかり、10万~20万円程度の受講料も用意しなければならない。介護の現場に働く方にはそんな余裕もない。それに若い人に聞いても社会問題にもなるほど、給料が重労働の割には安い。現場の実情と資格条件、さらには介護保険などからの介護職員の処遇が改善、改善というが進まない現実は、将来、不安のひとつだ。


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