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もんじゅ廃炉が決まって一年半が過ぎた。
Date:2018-07-27(Fri)

廃炉が決まった高速増殖炉もんじゅの使用済み核燃料の取り出しについて、原子力研究開発機構は16日に発生した燃料出入機のトラブルを受け、「燃料貯蔵設備」に入っている制御棒を燃料に見立てて取り出す訓練の開始がずれ込んみ、文部科学省は、今日27日に開く廃炉計画に関する連絡協議会で、福井県と敦賀市に延期を伝える。なかなか予定通りにいかないが、燃料取出しはもっとも重要なところ慎重にも慎重の姿勢が大事だ。

ところで、核燃料サイクルの肝とも言うべきもんじゅ廃炉は、敦賀市に大きな影響を与えているが、その基本方針が明確でない中での廃炉に大きな課題がある。

1988年7月に発効した日米原子力協定が30年の「満期」を迎え、先日、自動延長された。

最大の特徴は、米国の規制権の及ぶ原子力発電所の使用済み燃料を日本が再処理し、抽出したプルトニウムを利用することを認めた点だ。

米国が規制できるのは、米国産の濃縮ウランを使った燃料や、米国の提供した原子力発電所から取り出された燃料だ。資源小国の日本は半世紀以上、使用済み燃料からプルトニウムを取り出し、ウランとの混合酸化物(MOX)燃料にして利用する核燃サイクルを国策としてきた。今もその基本方針は変わっていない。

茨城県東海村に再処理施設を建設し、核燃サイクルの基盤整備を進めた。だが74年、インドがプルトニウムを生成し核実験をすると、米国は商用再処理を国際的に規制する核不拡散政策の強化に乗り出した。カーター政権は77年、東海村での再処理事業の再考を求めたが、厳しい外交交渉を経て稼働が認められた。

米国の理解の下、青森県六ヶ所再処理工場で再処理を続ける非核保有国は日本以外になく「特権」とも呼べる。安倍政権はその死守を目的に自動延長を選んだ。

日本にある原子力発電所の軽水炉のプルトニウム消費では難しく、その肝は高速増殖炉と私は思っているが、いっこうに、その基本方針が示されないまま今日に至っている。

もんじゅ廃炉決定から一年半が過ぎ、敦賀市内の雇用はそれほど変化ないが、人材面で高速炉関係での優秀な人材が敦賀から去ることも含め、日本全体での高速炉関係の技術者や研究者が年々、減っており、福井大学の敦賀キャンパスにも微妙な影を落とし始めている。

原子力研究開発の東の東海村、西の敦賀を目指したエネルギー拠点化計画が頓挫し始めたと言って過言ではない。敦賀市にある若狭湾エネルギー研究センターの先行きも含め、高速炉の方針が定まらいままでは、試験研究炉ができたとしても大幅な雇用の減少を招く。もんじゅ廃炉は敦賀の経済、雇用に10年単位でボディブローのように影響してくる。これで良しとしていいのだろうか。


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