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終末期医療と緩和ケア
Date:2019-01-17(Thr)


横綱稀勢の里が、現役を引退した。稀勢の里は新横綱優勝を飾った2017年春場所に左胸などを痛め、その影響で翌場所から8場所連続休場、そして本場所の3連敗など、本当につらかっただろう。

ケガや病気は家族にも悩みとなる。義母、義父ともには膀胱がんになり10年以上、闘っていた。国の統計によれば、2017年の死亡原因の1位はがんで心疾患、脳血管疾患と続く。いずれも経過が年単位に及ぶことが珍しくない病気であり、認知症とも向き合っていた。家族が介護、医療と選択も含め重い選択を背負う。

ガンといっても治療の選択肢は近年、医療の進歩もあって増えている。ただ多くはプラス面マイナス面があり、自分の事情と照らし合わせて選ぶ必要がある。その自己決定を支える仕組みが、今の医療現場ではとても十分と言えない。

市立敦賀病院では多職種で構成する緩和ケア委員会(緩和ケアチーム)を中心に患者さんの症状に応じた緩和ケアをガンになったときから行っている。また、緩和ケアチームが主体となってキャンサーボード(症例検討を行う会議・ミーティング)を開催し、患者さんの症例に応じた最適な治療を行っている。地方病院としても頼もしい。

先日、新聞を読むと、人生の終末期にどんな医療やケアを受けたいかについて、日ごろから家族や医療者と話し合いを重ねる「アドバンス・ケア・プランニング」という取り組みを厚生労働省が広めようとしている。

昨年11月には公募で「人生会議」という愛称を決めた。これから毎年11月30日が「人生会議の日」になるという。

社会の「高齢多死」化が進み、単身の高齢者も多い。本人の意向を知る人がいなければ、拒否したかった医療行為が終末期に行われることも考えられる。

ただ気にかかるのは、話が一足飛びに終末期に行くことだ。多くの人は、死亡する前に病む。終末期もできれば、受けたいケアを自分で選びたい。だがそこに至るまで、納得いく決定を積み重ねることがなければ、なかなか難しいのではないか。
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