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高齢化社会と認知症
Date:2009-04-30(Thr)

ゴールデンウイークに入った。今年は最長で十六日間。家族と過ごすのが一番だが、息子二人は成人し、旅行と就職活動と、それぞれに自分の道を歩む。自然と介護の悩む女房と過ごすことになる。

ところで、49歳で亡くなった清水由貴子さんの自殺も痛ましかった。8歳で父親を亡くし、貧しさの中で育った。母親の介護のため事務所を辞めていた。命を絶ったのは父親の墓前。介護に疲れ果ててしまったか。介護する側が悩みや負担を抱え込み、疲れ果て死を選ぶケースが全国で起きている。社会に突きつけられた深刻で切実な問題だ。

中でも、自分で経験しているからでもないが、「認知症」の患者と、日常生活に大きな支障がない、その前段階にある人が増えている現実を直視すべきだと、今日は述べたい。難しい課題だが、介護状態になる前に察知できないか、それができれば、介護のしんどさも軽減される。

認知症は後天的な脳の器質的障害により、脳の知的な働きが、持続的に低下した状態のことを指すという。高齢化社会のなかで、多くの人に普通に起こりうる脳の症状だ。皮肉にも高齢化すればするほど、大きな不安材料となるが、知識を持ち、自分も注意していれば、迷惑をかける度合いが少なくなる。

認知症で、私の経験で恐縮だが、病気が進めば進むほど、父は、羞恥心がなくなり、怒りやすく、暴力をふるい、 断片的な物忘れだけではなかった。母も暴力はないにしろ、徘徊を繰り返すようになって、家族を悩ませた。明日の見えないことの繰り返しとなる。負担は増大の一途だった。当時は、認知症の知識もなく、しかたがないことと考えていたが、医師に聞くと、対応策は十分にあったというのだ。

それも、早く診断ができれば、症状の進行を遅らせることができる。家族に心の準備期間や余裕が生まれる。医師に聞くと、治る見込みは少ないかもしれないが、遅らせること、予防治療は十分可能とのこと。それも正しい知識が必要ということだ。

早期発見と治療が何より肝心とも教わった。認知症は脳の神経細胞が脱落する、「アルツハイマー病」や脳卒中などの後遺症である「脳血管性」のものなどに分けられる。こうした認知症の発症メカニズムと治療の研究は、日々刻々、国内外で進んでいる。日本は最先端とも聞く。それに伴い、新薬など有効な薬剤も生まれつつある。

全国で介護を必要とする認知症とされる高齢者は、160万人を越えるとか。敦賀市でも高齢化に伴い、年々増加の傾向にある。一人暮らしのお年寄りも増えている。核家族が多いだけに心配でもある。

幸いにして、市立敦賀病院は、認知症の専門知識を持ち、画像診断など一定の機能を持つ。敦賀病院の「脳ドック」を私も受けたが適切な判断をしてくれる。歳相応の脳の萎縮も始まっているとか。聞けばいやな気もするが、誰もが通る道でもあり、異常なことでもない。地域の医療機関は連携して、地域の包括支援センターも重要度を増していることは確かだ。相談窓口の強化、認知症の正しい知識の普及などかかせない。

認知症の割合は必ず増加する。超高齢化はさらに進む。認知症問題と真正面から向き合う必要がある。
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