FC2ブログ
「沈まぬ太陽」とその真相は・・・・。
Date:2009-10-25(Sun)

週に1回ほど、自転車のトレーニングで2.2キロ、約6度の傾斜の馬背峠までの坂道が調度いい。終わってすぐに帰らずに半島を北上。常宮神社に自転車を進めお参りする。境内に入ると、注意深く見ると、本殿後方の左右に4つの境内社が並び、左に、稲荷神社、蛭子神社。右に、平殿宮、総社宮。国内で一番多い神社は稲荷神社だという。全国にざっと3万社。会社や個人の家の神棚、庭の祠(ほこら)を含めると数え切れない。

調べると、稲荷とはイネの実りのことで、江戸時代中期、権勢をふるった田沼意次の屋敷に稲荷の祠があったことから、田沼の出世にあやかろうと武家や商家で盛んに祭るようになり、庶民にも広まったとか。イネの五穀豊穣はもちろん、商売繁盛、子孫繁栄など、あらゆる神として信仰されていい。

ここまで書きすすめたのも羽田空港近くに「羽田七福いなりめぐり」というのができる。ゴールの穴守稲荷神社は羽田空港の中にある。もちろん安全祈願のいなりだ。所要時間は約2時間。なぜか、ふらりと廻ったことがある。

昨日、西地区の「敬老のつどい」ではじめ夜は映画「沈まぬ太陽」の封切りを観てしめた。この映画も安全問題が一つのテーマだ。モデルの国民航空こと、当然、日本のナショナルフラッグの日本航空。社員で同社の労働組合委員長を務めた主人公、渡辺謙が演じる「恩地元」は実在の日本航空元社員・小倉寛太郎がモデルでもあった。90年代前半か、どこかの講演かなにかで、お会いしている。信念の人だった。JAL労組からも聞いたことがある。

不条理な日本航空の内情を描き、人間の真実を描いた作品。 フラッグ・キャリアの腐敗と、単独機の事故として史上最悪の死者を出した日航機墜落事故を主題に、人の生命に直結する航空会社の社会倫理を表現したとする作品である。

ただ、事実とはかなり違っている面もあるが、一方に偏った書き方が目立つ点などがあり、労働組合でもマスコミでも論争を巻き起こした。ところで、「親方日の丸」の意味は、辞書で調べると「いくら予算を使っても、政府が払ってくれるからという、金に対する安易な考え方」。それを地で行くようなニッポンの翼である日本航空(JAL)の繰り返しの姿だ。映画の封切りと上映時期が誠にがタイミングといい。国家の後ろ盾があることをいいことに脇の甘い経営を続け、揚げ句の果てバンザイ寸前に追い込まれた。6月期は赤字が990億円にも膨れ上がり、自力ではとても再建できそうにない。

かつてのJALは優良企業として、あこがれの的だった。なぜ経営不振に陥ったのか。米同時多発テロ、金融危機による世界不況。外部環境の激変が引き金になったであろうことは容易に想像がつく。だが、それにもまして問題なのは内向きの企業風土。労組もそうだったが、JALはニッポンの翼だが、国民にとっても、外国に行くにしても同じ日本人というか、安心できる大切な足でもある。

再建のチャンスは恐らく、これが最後だろう。経営悪化の一因となった人事抗争などに血道を上げず一から出直すことが大事だ。利用者として心底そう思う。

なお、「沈まぬ太陽」の連載が「週刊新潮」であった。日本航空は機内での雑誌サービスの際、「週刊新潮」機内搭載を取りやめている。今日の日本航空の体質を先取りした小説でもあり、その後を予告したものとも再評価できるのではないか。労働組合の抗争や現実のJALの遠因でもあり、興味深く、原作を読みなおしている。
スポンサーサイト



【2009/10/25】 | ページトップ↑
| ひとことトップ |