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文化のバロメーター、図書館の充実
Date:2010-02-13(Sat)

敦賀市立図書館のシステムが1月より変わった。全図書(一部の図書は除く)はICタグによって管理され、自動貸出機により貸出・返却を行うというもの。当然、これまでの利用カードは無料交換してくれる。利用者自身で貸出処理ができ、個人のプライバシーが守られ、図書館にすれば、不正な持ち出しはなくなる。

ところで、今年は「国民読書年」である。活字離れの危機感から、政官民あげて読書推進に取り組もうと制定された。キャッチフレーズは「じゃあ、読もう」。子どもたちにとって、一番身近な本との出合いの場は、学校図書館であり、わが町の市立図書館だろう。それなりに充実しているといえる。

ただ、敦賀市立図書館は、福井県内市町の中で、一人当たりの蔵書数が最低の3.3冊。理由はさだかではないが、ここ数年、一人当たりの予算額も最低だった。

一方、1954年施行の学校図書館法には学校図書館を「欠くことのできない基礎的な設備」と位置づけ、市町村など学校設置者が充実に努めると定めている。子どもと本の出合いを支える「人」の存在だ。学校図書館に常駐する「学校司書」と呼ばれる専任職員の存在が欠かせない。だが、その充実の度合いは地域や学校で格差がある中、敦賀市は「学校司書こと、学校図書館支援員を大半の学校に配置し充実を図っている。 

敦賀市においては、確か、平成14年度から読書活動の充実の観点で、学校司書と同じ役割を、現在は「図書館支援員」と呼んで大半の学校に配置している。これは敦賀市独特の言葉である。当然ながら、学校の大小によりまして図書館支援員の配置に若干差をつけているということになる。

文科省の全国学力・学習状況調査では、家や図書館で1日に全く本を読まない小学生は2割強、中学生は4割近くもいる。保護者の経済格差拡大も指摘される中、学校図書館の役割は一層増していると言えよう。敦賀市の蔵書数に言及するわけでもないが、国は図書購入費を地方交付税で財政措置しており、07年度からは読書教育の充実のため増額した。しかし、不交付団体である敦賀市は、市税でまかなわねばならない。自治体によっても、「目的外」に使う自治体が多いが、福井県内の自治体は真面目に蔵書数の増加に力を入れている。一方で、県立図書館や市町立図書館の連携、さらには大学の図書館のネットワークと相互の貸借が可能となった。当然、自宅からのパソコンからの検索も可能だ。

蔵書数の最低の要因は、自然にそうなったという表現が適切ではないか。敦賀市の財政当局にも言い分はあるだろう。地方交付税のない敦賀市にあって、独自の優先順位があり、その中で、財政が厳しいという理由もわかるが、ある市民の声として「それだけで、一人当たりの予算額が県下最低というもいかがなものか」という指摘は正しいと思う。

今後の推移を見守りたいが、図書館は、その地域の文化のバロメータでもあり、生涯学習と合わせ重要な要素でもある。その優先度をどう位置づけるか。視聴覚コーナーなど施設も充実し、今後、着実に増える蔵書もどう特徴をどう持たせるか、要望も意見もこの分野はそれほど多くないだけに、首長や議会の姿勢も、問われていると言えよう。

私のニュースレターで蔵書数に取り上げたところ、図書館の利用サービスについてのご意見を伺ったが、蔵書数を直ちにあげろという意見は少なかった。ただ、その中でも「歴史分野、それも敦賀市独自の歴史分野の図書が少ない」とか、「敦賀地域の文化、歴史、作家を扱ったコーナーの設置がほしい」とか、なにか物足りなさを感じているかたもいる。

高齢者社会、格差社会が拡大する中で、図書館のあり方も重要性を増す。こんな時代だからこそ、敦賀市立図書館、学校図書館の役割は、お年寄りから、子どもたちまで、知の世界に出合える最良の環境を整えたい。文化のバロメーターを少しでも高める努力は着実に進めたい。
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