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大学から地方への「医師供給システム」が働かなくなった・・・。
Date:2010-03-31(Wed)

敦賀では外から来た人を「旅の人」という。外へ出て行く人はなんというのだろう。駅のホームで花束を抱えた人がいた。同僚らしき数人が見送っている。転勤か、敦賀を去る人だろうか、旅立ちの季節である。

新しい学校、新しい職場へと未知の世界に踏み出す人も多かろう。敦賀市は3月の人口が一年で一番、落ち込む。4,5,6月で徐々に回復に向かう。市役所も定年で職場を去る方も多い。別れを惜しむかのように、寒さのせいか、今年の桜はまだまだゆっくりだ。

交流都市、敦賀というが、江戸、明治、大正、昭和と港町つるがは、交流で、人が、情報を運び、刺激をくれる。それが街の活力になった昔、人と人が対面で生み出すものの価値は変わるまい。医療の世界でも同じだ。ある医師を追いかけて、敦賀から福井へ、福井から金沢へと、治療を続ける患者もいる。

市立敦賀病院の医師も金沢大学を中心に医師が供給されている。医師不足は、今も続く。医療は重要な社会基盤である。国立、福井病院も医師不足に悩む。医師偏在の原因は、新人医師の研修制度が変わって大学以外での研修が可能になったことが大きい。大学の医局も臓器別になるなど細分化が進み、大学から地方への「医師供給システム」が働かなくなった。市立敦賀病院は、嶺南地域の中核施設だが、一度、内科医の引き上げなど、深刻な医師不足になった。

交流都市「敦賀」は、高速道路、国道8号線、161号線、27号線、さらに北陸線、小浜線、湖西線、さらに、海の道と交通の結節点でもある。交通事故も多い。救急の重要性は、県内でも人口の割には格段に高い。休日には、救急窓口に軽症患者が殺到し、相当、待たされることもある。

最近は、医療訴訟も増えてい。この問題は医師だけに責任を押し付けようとするが、勤務体制や医療環境など、複合的な要因で発生するとも分析もある。市民の信頼も大事な要素だ。医療は患者との協力で成り立つ。言い換えれば、医療再生に私たちの役割もあるということだ。3月議会で「コンビニ受診」が提起されたが、かかりつけ医を持ち、まずはそこに相談するようなことも、遠回りのようだが医療再生の一歩になる。

医療システムは、市立敦賀病は赤字だ、赤字だというが、私は仕組上、救急や療養型として長期入院を地域として受け入れる現実が、ある以上、今は、病院改革をじっくりと見守る時期とみている。減価償却など見かけ上の赤字も多い。市民が税金を出し合った支えているという感覚もほしい。それでもサービスは無尽蔵ではない。便利な夜間救急も、使い過ぎれば医師の過労を招き、現場離れという形で医師不足のもう一つの原因となっている。

地域医療で必要とされる幅広い診療能力を持った総合医の養成も課題だ。7万人程度の中核病院でありながら、福井市までの高速1時間の距離も長い。それだけに救急の患者も多い。救急医療でも、入院や手術を伴う2次救急機能が医師の技量に依存することが多い。支援体制を整備するなど、課題も多いが、何よりも医師不足が最大のネックだ。

繰り返しになるが、便利な夜間救急も、休日健診も、使い過ぎれば医師の過労を招き、現場離れという形で医師不足のもう一つの原因となっている。かかりつけ医と、まずはそこに相談するようなことも、遠回りのようだが医療再生の一歩になる。市立敦賀病院の改革の努力も必要だが、市民のマナーや見守る姿勢も重要な要素と思っている。
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