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当世風呂事情と維持の重要性
Date:2010-05-05(Wed)

新緑が鮮やかな季節だ。柔らかな若葉が目に優しい。連休中、人ごみを避けて、森林浴でリフレッシュする人も多いのではないか。緑は青と黄色の中間色だ。青には涼しい、黄色には暖かい、といったイメージがあるが、緑はどちらでもなく、あまり強い印象を与えない。市民の要望で山の森林道路の舗装と道幅の拡大を隣の滋賀県と比較してよく出される。いずれ整備も必要だが、そのままでもいいのではないかとさえ、思っている。それほど、山から滋賀県に抜ける道は滝あり、ブナ林あり、新緑も紅葉も最高だ。それだけに守っていかなければならない自然環境だ。

一方で、直接的に体を休めることができる銭湯は、連休中もどこも昼から人気だ。リラ・ポート、越の湯、ニューサンピアと思い思いに出かける環境は恵まれている。その中で、本当の銭湯というか、敦賀市内の公衆浴場は、最大22か所だったのが、現在3軒と激減だ。敦賀温泉、サフランの湯、千鳥湯と、どれも懐かしい市民は多いのではないか。30年前に私が敦賀を訪れたときは、寮の狭い湯船よりも街の銭湯へと何度か足をのばした。現在、ある3軒は、旧市街地もお年寄りの多い地区だけに維持は、時代の流れと片付けられる問題ではない。

私の両親も銭湯が好きでよく連れて行ってくれた。当時は、子どもがたくさんいて、楽しい遊び場だった。走り回るとおじさんが「こら!静かにせんか」と一喝。ときには、赤ちゃんの世話をしてくれる人がいて、新米の母親には頼もしくありがたい存在だった。子どもたちがマナーなど社会性を身につける場でもあった。地域の人との交流の場でもあった。

現在のこの地域には、自家風呂が増えたとはいえ、風呂のない住宅に住んでいる住民もおり、一人暮らしの高齢者にとって、なくてはならない存在だ。場所によっては、銭湯が近くにないため、夏でも体をふいてすませている高齢者も多いとか。話は変わるが、高齢者が増えた松葉町の市営住宅では、近くにスーパーがなくなり、車を持たないお年寄りは困っているとか。コンビニで、出来あいのサラダや弁当を買う姿を見かける。何か寂しい風景だ。

地元スーパーや、公衆浴場の減少により、地域のコミュニティーがいつの間にか失われ、失われる実態は、いたしかたがないと、見て見ぬふりもいいが、実情について、しっかりと認識することも大事だと思っている。公衆浴場の転廃業の要因は、自家風呂保有の世帯増にともなう利用客の減少や施設の老朽化と後継者難が大きな理由であることは確かだが、一方で、越の湯などスーパー銭湯の民間の進出もさることながら、市民福祉会館やリラ・ポートの建設も、公衆浴場の経営に影響したことも現実だ。

公衆浴場確保特別措置法には、「公衆浴場の経営の安定を図る等必要な措置を講ずることにより、住民の公衆浴場利用機会の確保に努める」とある。これにもとづき、廃業寸前の、公衆浴場を守り、何とか存続させる意味合いも、高齢化が進む地域にとって、失われ、失われつつある地域のコミュニティーを維持する意味でも、大事な市の施策だ。

そのためにも、敦賀市は、3軒にわずかながら2百万円前後、補助している。また、重油の高騰で経営が圧迫されている公衆浴場への緊急助成を行ったり、古くなった設備の修繕にも助成している。いずれ限界が来ることも確かだけに、今を大事にし、維持させようと補助はこれからも、大事な施策と私は思っている。

リラ・ポートの経営問題を出来た当初、議会でも相当に追及したが、指定管理者の導入など経営もずいぶんと改善した。市民福祉会館も料金改定でお年寄りが減るかと思ったが、それほどでもない。市民負担を求めながら、この銭湯こと、好きなお風呂が体験できる環境維持は、大事にしたい。ましてや地域の大事なコミュニティーともいえる公衆浴場は、限度をもった税金で維持することは、それ以上に大切なことだ。 

最後に、大きな湯船に入ると、ストレス解消やアルツハイマーの改善に効果があるとのこと。コミュニティーの維持はもちろん、高齢者の介護予防などに役立てることができる敦賀の風呂環境を維持、支援するには、税金との兼ね合いで、しっかりと論議したい。その意味で、厚生労働省は、2004年に公衆浴場確保特別措置法を改正している。

冒頭の自然環境維持は、もちろん、市民が作り上げたコミュニティーもいずれ失われるとしても大事にしたい世界だ。
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