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相談窓口一元化への期待
Date:2010-06-16(Wed)

昨日も議会の一般質問。JR敦賀駅前の駐車場を中心とするエリヤ(いわゆるAエリア)に一元的に行う市民相談窓口の設置など、相談窓口の質問が多くなっている。子育て、多重債務、生活保護、介護、医療、年金、さらには、精神的なうつ病まで多種多様だ。それも生活苦とも直結し、まさに多重に重なり、問題を複雑にしている。

不景気がそうさせるのか、一般質問で、最近、特に取り上げられることが多くなった。また、昨年は、失業や生活苦による自殺が急増し約3万3千人と報じられた。はからずも、改正貸金業法があさって18日から完全施行される。主な点は①個人借り入れ総額が年収の3分の1まで、②専業主婦(夫)は配偶者の同意が必要、③上限金利は20〜15%、④年収証明や個人情報の登録。貸金業の参入条件も厳格化され協会の自主規制ルールも強化し制定された。

北陸ろうきんで長年、多重債務をライフワークとして取り組んでいた方に話を伺ったことがある。現実の世界として、借金に陥る現実問題ははびこり、借金が必要となる人はいる。一番懸念されるのは、消費者金融から借りられなくなった人が、生活費や借金返済のためにヤミ金融を利用すること。法改正で裏世界が広がる恐れも払しょくできないとも。それだけ問題は複雑だということだ。

ところで、満身創痍の探査機「はやぶさ」帰還から、三十数年前に読んだ当時のベストセラー『逆転の発想』を思い出していた。窮地に陥っても視点を変え、新たな道を探し、挑戦する大切さが説かれていた。著者は日本の宇宙開発・ロケット開発の父、糸川英夫。戦後初の発射実験を行ったロケットは全長わずか23センチ。宇宙開発では先進国の米国やソ連とは比較にならない低予算の中で知恵を絞り、小型のロケットで実験を重ね、基礎データを集めた。日本らしい取り組み方だ。「はやぶさ」が目指した小惑星「いとかわ」の命名はまさに糸川博士に敬意を表した名前だ。地球から三億キロも離れた惑星だけに、科学だけではない、人生ともつながる感動ものの成果だ。

「逆転の発想」と「はやぶさ」は見事に重なる。航行中には姿勢制御装置やエンジンの故障のほか、燃料漏れ、通信系統などのトラブルが相次ぎ、帰還は不可能と思われた。しかし、糸川さんの教えを引き継ぐ科学者たちはあきらめずに解決策を探した。帰還で400%、カプセルにイトカワの砂が収められていれば500%の成功だという。技術とチームワークで苦境を乗り切った関係者の信念と執念は、科学以外にも大切なメッセージとして伝わる。一人で悩むのではなく家族で相談したり、市役所であったり、その道の専門家も含めたチームワークで問題解決にあたることの大切さを伝えたメッセージでもある。

市役所への相談であっても、ただ単なる生活保護の相談であっても、現実は、多重債務を持ち、家では介護、持病も重なることなど、悩みが重なっていることが多い。それだけに、窓口の一元化は、ひとつの相談であっても、市役所の相談者が、それぞれの専門部署と連携して取り組んでくれることにもつながる。多重債務で深刻な場合は弁護士との連携もあり、チームワークで問題解決の糸口を与えてくれる。当然、プライバシーは最優先の取り組みであることと、あくまでも本人の自立であり、糸口だけとも言えるが、それでも求められる時代に変わりない。

補足になるが、昨年、東尋坊への設置を想定して、敦賀市の「東電北陸」(刀根勝彦社長)が、赤外線カメラとスピーカーを組み合わせた独自の自殺防止監視システムを開発した。

赤外線カメラが岩場を歩く自殺志願者を探知すると、女性の声で「どうなされましたか」「悩みがあるんですか」「人が来るまで待ってください」などの声がスピーカーから流れる。

自殺防止には、本人の相談も大事だが、周囲の声かけや協力が大切なことは言うまでもない。行政の相談業務は、自殺防止だけでなく、多種多様な悩みに対応できることが求められる。複雑な時代だけに、それだけに駅前でのAゾーンの窓口相談の一元化は意義ある企画と評価したい。
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