特養でも相部屋のほうがいいんですが・・・
Date:2010-06-18(Fri)

昨日は、議会の常任委員会。政権が変わり、9が月。行政にも地方議会にもジワリと変化が訪れている。子ども手当の議論、請願、陳情にも政権交代の課題が、現実の議論として登場しているのである。

私が所属する総務民生常任委員会では請願、陳情4本を審査。夫婦別姓、「慰安婦」問題、外国人参政権、人権救済など、どれも地方議会でも重要なものばかり。

ところで、昨日も書いたが、医療、年金、介護、子育て、教育と、政権が変わろうと、足元の大事な課題は多い。現場と監督官庁の対立でもないが、噛み合っていない問題がる。そのひとつが、高齢者福祉の課題だ。特別養護老人ホームの在り方をめぐって、国の個室化推進に対し、自治体側は低所得者向けの相部屋も必要だと譲らない。この種の問題は敦賀にも共通する問題でもある。

ここ数年の課題が、今回の問題で浮き彫りになったといってよい。私は、今回の一般質問で、特養建設について、市民から要望を受け、「平成24年度にも建設を検討すべき」と述べ、市長から「検討する」との答弁だったが、在宅介護だけでは限界ある。要望も、個人部屋ではなく、相部屋と費用負担を考えての条件付きである。

話を戻すと、問題の発端は群馬、埼玉両県で最近建設された6カ所の特養だ。いずれもユニット型と呼ばれる新型個室と相部屋との併設だが、国の基準では全館が新型個室の場合にしか認められない手厚い介護報酬を、両県はこの併設の新型個室にも認めていた。

直接には単なる解釈の相違だが、それだけでは済まないところにこの問題の複雑さがある。背景には、全国で42万人にも上る特養の入所待機者にどう対応するかという単純な問題ではない。現場の実態を知らないとは言わないが、国の考えの違いで、景気の悪化が加わり、問題が複雑化した。特養はもともと相部屋が主流だった。だが、欧米の影響や人間らしい晩年の生活の場として、国は2003年から全館新型個室を整備の中心としてきた。

ところが、個室化に伴って利用者負担も大きい。負担軽減がある低所得者でも、相部屋と新型個室では月額費用は1.5〜2倍違う。このため、新たに相部屋もつくる自治体は増加傾向にあるのが実態だ。個室では適度なプライバシーも確保され、生活や介護環境も良好になることは間違いない。一方で、費用面から相部屋を希望する人も多い。敦賀も100人を超える待機者を抱え、早晩、建設を考えざるを得ない。市の介護保険料とも関係するだけに、計画的な建設準備も必要だ。

国の在宅介護にも限界があり、かつ個人室志向にも限界がある。理想と現実をどう噛み合わせるか、これも現政権の仕事である。敦賀でも特養建設の予定はないが、急速に進む高齢化を配慮して、特養の増室、増設は、考えていかねばならない。それも個人部屋と相部屋の併用が現実でもある。
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