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総合計画の重要性
Date:2010-07-06(Tue)

敦賀市では、第六次の「総合計画・基本構想」策定に向けての議論が行われている。前にも書いたが、「総合計画」といっても、一般の市民には、何のことかピンとこない。それほど形骸化しているのである。

総合計画というのは、地方自治法で自治体ごとに策定することが定められている長期計画(第5次では14年、第6次では10年)で、一般に基本構想(将来フレーム)と基本計画(基本フレームの実現手段、つまり政策)、さらに年度ごとの具体的な施策の実施計画の3層構造になっている。

基本構想は、議会の承認が必要で、地方自治体が行う全ての事業は、この総合計画をもとに立案/運営されることになっているため、俗に「地方行政の憲法」と言われている非常に重要な計画である。総合計画策定で、その自治体の首長や職員は勿論、議員、市民のレベルというか、見識がわかるとさえ言える。

総花的な総合計画では済まされない時代を迎えたと言える。インフラ整備では、JR敦賀駅周辺整備が、駅前の臨時の待合室整備で、市民から「どうなるの」と問いかけられることが多くなったものの、今後、急速な少子高齢化のなかで、インフラ整備から子育て支援や高齢者福祉など、対応すべき政策課題は市民生活に直結する分野に施策の中心が移りつつあることは確かだ。

子育て、介護、医療は、市レベルでも独自路線が必要な時代でもある。そのためには、独自財源も要求される。また、総合計画の方向性の中で、施策・事業の具体的な成果、効果を重視する姿勢を示しているが、それでも、従来の計画では事後評価の際、ともすれば数値目標の達成状況に偏っていたように思われる。最近は、市民が真に満足し、サービスを実感できるのかどうか、など、難しい評価に移りつつある。

わずか10年の期間の総合計画だが、時代の転換期に直面しているともいえる。少子化、高齢化、低成長といった条件の下、社会保障費や生活保護費などの義務的経費が増え続け、財政が豊かと言える敦賀市でも財政の硬直化が進む。

政策的な裁量は狭まっており、拡大路線の総花的な計画はもはや過去のものである。 市立敦賀病院の医師不足、看護師確保、一人暮らし高齢者の増加…。それに伴う公立看護短大の移行、養護老人ホームの待機対策など課題は多い。

今後、10年間の政策課題は、他都市にも共通する社会問題でもある。不況という経済的な要因もあるが、有効求人倍率がよくても雇用の質は、敦賀でも若者も含めけっしてよくはなく、格差に起因する生活保護世帯をはじめ生活困窮者への対応も多くなっている。

地域社会のつながりが希薄になる中で、公民館活動も従来路線では、高齢化で難しい。館長を民間に移行したものの、行政と各区、各地域の関係は、いまひとつ、時代に対応しているとは言い難い。

足元の課題への対応とともに将来への投資も「選択と集中」の中で着実に行っていくしかない。中長期的な観点からは、敦賀港の重要港湾、拠点化など国頼みになっていることは確かだ。

産業団地の誘致はもちろんだが、さらなる雇用創出には第二の産業団地も必要かもしれない。観光振興にも商業統計にその成果が表れず、花換えまつり、とうろう流し花火、敦賀まつりとイベント対応にも安全対策など行政は限界でもある。

観光を「選択と集中」で、費用対効果のあがる産業に民間の意欲喚起も含め、育てあげられるかがポイントではないか。それがないと、税金投入は許されない環境になる。

現実的には、今後10年は、もんじゅの運転再開と運転、敦賀3,4号の本格着工と運転、エネルギー拠点化の大学、研究所の運営と、今後10年間で新たな方向性が出されている現在、それを市の財政はもちろん、社会保障など市民生活に持続的に還元する仕組みを形成が大事だ。さらに、次への10年への将来の投資をどうするか、難しい市の経営能力が必要な時代だ。まさに総合計画は夢ではない、形骸化も許されない時代といえる
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