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もうひとつ振興策
Date:2010-07-11(Sun)

敦賀市において、電源立地地域対策交付金や原子力施設の固定資産税などは、これまで建物、道路などハード面の整備に充てられることが多かった。市民温泉リラ・ポートに代表されるように、維持管理費が一億円近く、建設はいいが、維持管理が問題と言う環境に変わってきた。今回のJR敦賀駅舎改築に伴う議会の議論が、デザインも大事だが、維持管理費はどうかとの問いかけは、時代の変化とも言える。

交付金の使い方で、大きな変化は、人材の育成に使われることだ。エネルギー研究拠点化は、その典型でもある。原子力発電所立地でありながら、学力の谷間とか、高校生が福井や越前市に通う実態は、その表れでもある。

原子力発電所やパナソニック、東洋紡とこれまであった産業以外にこれといった産業は育っていないのが現状や、住民所得の格差など、結果として雇用もそうだが、人口増加に結びつかない現実を考えると、産業政策を真剣に考えなければならない。

ただ、産業団地も土地整備に多額な費用を要し、もう一つの施策として、長い目で見れば、教育・人材育成も地域振興策とも言え、成果が楽しみだ。

高速増殖炉「もんじゅ」の再開に、研究機関に整備がこのキーポイントとなる。それに伴い、研究者や技術者、研修生、その家族ら増えることになる。古くは茨城県東海村が、街の学力が高まるなど人材育成政策が成功している。最近では、青森県六ケ所村が人材育成で動き出している。六ヶ所村では、外国人研究者の子供たちが学ぶ国際教育研修センター(インターナショナルスクール)を整備した。村内児童との交流や村民の語学研修に使う学習室なども備える。

東海村、六ヶ所村は原子力と共に、村が大きく変わった。東海村の倍の人口を有する敦賀市にとって、新しいエネルギー研究拠点化による施策が、前例があるだけに、その教訓を生かしながら新たしいまちづくりの取り組みに期待したい。

次の施策として、大学誘致ばかりではなく、下北半島の青森県・東通村は、原子力発電所の設置に伴う交付金を利用して、「英語教育特区」を申請し、国から認定され、2007年度から小学校の1~6学年すべてで週1回の英語の授業を取り入れている。

電源交付金での手厚い教育振興策、活発な研究機関の事業やそれに伴う国際交流事業が浸透すれば、敦賀市の教育水準も高くなる。学力の底上げにつながり、子供たちの良い刺激にもなる。

大学など教育振興策の効果が表れるのは20~30年後だろうが、地道な施策の継続が、原子力による地域振興のハコモノではない、もうひとつの施策だ。じっくりと取り組むべき課題だ。
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