FC2ブログ
産業遺産と言う考え方・・・。
Date:2010-07-20(Fri)

最近、敦賀市役所の企画政策部で、観光の新た目玉として「産業観光」という新たな試みを模索している。「原子力発電」からリサイクル工場と最先端な技術が意外に多い。産業を歴史的に見ても価値あるものが意外に点在している。近世の昭和の時代では、敦賀市には東洋紡績の敦賀工場など歴史的な工場群も意外に知られていない。また、古くは江戸前期から営々と営んできた敦賀酒造、敦賀港駅をはじめとする鉄道遺産など、産業遺産としての価値は、これからだが、目が離せない。

全国大で歴史的な産業遺産に目を向けると、日本の産業発展に貢献し、歴史的な意義を持つ「機械遺産」に、日産自動車の前身が終戦直後に発売した電気自動車の元祖「たま」や四国の金丸座の回り舞台など計6件が新たに選ばれた。戦後すぐに、電気自動車があったとは驚かされる。時速35キロ、一回充電で60キロは走るとか。正直知らなかった。

もっとも誇らしく思うのは、故郷四国の香川県琴平町の金丸座の「回り舞台」だ。私も3度ほど視察と見学で訪れている。金丸座は江戸時代の趣を保つ国内現存最古の芝居小屋で、回り舞台は直径約7メートル。床下で数人が棒を押して回し、場面転換する。木製の「回転ごま」を用い、動かしやすいように工夫してある。ほぼ同型のものが同じ四国の内子町にもある。

国レベルの歌舞伎座の回り舞台なら理解できるが、田舎の芝居小屋にあるという感動だ。それも人力で観客を楽しませようという意気込み。大げさに言うなら、奈落の底から感じる民衆の歌舞伎にかける息吹、思いだ。明治以降、海外の舞台装置にも影響を与えたというから産業遺産の価値は十分だ。さらにすばらしいのは、金丸座での本物の歌舞伎役者による公演の復活だ。それも切符を手に入れることも至難の技。それを琴平町の住民がボランティアで全面協力して興行を支えていることの頼もしさだ。

文化財を使いながら保存していく。機械遺産の認定は回り舞台の価値はもちろん、こうした多くの人々の情熱が有形無形の力となったことは事実だ。

敦賀に話を戻すと、「敦賀酒造」を登録文化財にし、使いながら保存していく計画が立てられた。寛永年間の造り酒屋の古文書など貴重な資料や酒屋特有の樽など、意外に市民に知られていない産業遺産の保存策だ。古くは北前船、近世の東京ー敦賀間の国際列車、そして現在と、敦賀の栄枯盛衰を眺めてきた敦賀酒造の歴史は、現存する周辺の伝統的な商家の街並みとともに、残された産業遺産ともいえる。中心市街地活性化計画における期限は5年、認可までこぎつけた計画を前に進めたいが・・・。
スポンサーサイト



【2010/07/30】 | ページトップ↑
| ひとことトップ |